2006/12/22 (Fri)
project N 27 山内崇嗣 YAMAUCHI Takashi
会場:東京オペラシティ アートギャラリー 4Fコリドール
期間:2006.10.7[土]─ 12.24[月・祝]
開館時間:11:00 ─ 19:00(金・土は11:00 ─ 20:00/いずれも最終入場は閉館30分前まで)
僕のニコニコ堂 山内崇嗣 展
日程・会場
11/24(金) - 12/22(金)
kukui cafe
〒150-0013 渋谷区恵比寿3-45-6 flower house 2F kukui cafe
TEL/FAX:03-3444-4751
開店時間 18:00 | 閉店時間 26:00(金曜日は29:00)
定休日 日曜日
もうすぐ、オペラシティ、ククイカフェの展示が終わります。
オペラシティの展示が終わります。
オペラシティは本当に念願の展示で、展示内容をかなり丁寧に見応えがあるように構成したし、それが出来る場所だった。(半面それが僕に出来る場所があまりないとも考えている。)
僕としてはオペラシティで、伊東豊雄さんと同時期だったのはラッキーだったと考えています。
それは今の美術が、どうも「かわいい」とか「格好いい」とかスタイリッシュな表層を追う傾向や、「現代の日本画...」と言った話題にウンザリしていて、美術ファンより建築のファンの方が見解が広く深いのではないか?という僕の勝手な期待もありました。
なるべく展示は、面白みをなるべく親切に拾いやすくできるようにしたつもりです。例えば、絵そのものを見るより展示方法に目がいく人にも、絵の描き方や内容にも興味ある人になるべく伝わるように。
「インスタレーション」という美術のジャンルがありますが、言葉の意味は「展示する」とかなのに、今の絵画の展示はインスタレーションするとか言わないで、展示するになるのは妙だなと思いました。そもそも教会やお寺の絵とか、ある程度、媒体や大きさや場所が考えられていてインスタレーション的だったととも思いました。それはマチスの教会に行ったとき初めて気づきました。
オペラシティの展示に限って言えば、例えば、権威になるとか、そういう意味や方法ではないと思いますが、真っ当なことを真面目にやるのがユニークなんじゃないか?と思う節がありました。
ここでいう不真面目とは、アートと建築、アートとカフェ、アートと漫画、、だとか他ジャンルとの融合や、アートのセオリーを外す脱構築的なものをなるべくやらない。割とそういう立ち位置がメジャーとは思わないけど多数派になってきていて疑問に思うこともあり、○○なアートは否定しませんが、作品の強度として、アートっぽい○○や○○っぽいアートを中途半端にやるより、やっぱり本気で建築や店舗経営や漫画などなど出来た方が、やっぱり流通や技術や精度や人手という意味で良いんじゃないかなと思う節があります。
僕はblogやyoutubeといった文化は否定しませんしもっと盛大に盛り上がって興味ある人にいち早く届くことになれば良いと思います。
その時に、例えばWeekly Teinou 蜂 Womanやザイーガなど、アートっぽい事柄を見ていて、管理人の方が情報を拾うセンスや伝達能力はすばらしいと思う半面、そこで拾われるアートな話題は、ウェブ上で確認して楽しめれば良い物も多く、実際、美術館やギャラリーに足を運んで頂きたくなれるような作品を作るには、そういうものがあるとか、面白いネタだってだけでなく、技術的にもある程度作品の完成度が必要だと思いました。また特殊なアートの市場が極まってアーティストのDVDが一枚20万とか50万つく市場があります。いろんな理由があるけどDVDを売ると言う意味ではとってもナンセンスで、そんなDVDならyoutubeに流したり、2000円から5000円程度の映画のDVDのような価格で売った方が良いのではないか?とも思います。
そんなこと諸々考えていて、オペラシティの展示は真っ当な真面目なキャンバスの絵画をつくって展示したい、展示しようと思いました。
しかしそのユーモアさが何処の誰に伝わるのだろう?と思うと結構不安で、展示の感想を拝見したり聞いたりしていました。
そういう意味では
永瀬恭一さんのコメントや、room9の空間さんのコメント読んで、本当やって良かったなぁとか、自分の考えてることが作品を通して全く伝わらなくもないのだなと、ちょっと自信になりました。
あと、僕が言ってるのではないのですが、「伊東豊雄よりよかった」とか(伊東展に比べてどんなに予算が違うのか!ってことと、そういうコメントがあるというのはオペラシティのカウンターとしての展示意義があって良い)、僕の展示をオペラシティにお金を払って見たとか、二回展示を見に来られたとか、そういう様子や話も見たり聞いたりしていて、本当良かったなぁと思います。
どうも僕がこの展示にあわせて構想したこと、やろうとしたこと、出来たと思ったこととは、結構別の意味で作品や展示の面白みがあったようで、それは正直僕にはよくわからないけど良かったということと、ここで僕が書いていることが、必ずしも僕の作品の見方の解答とか、そういうものでもないとも考えています。
あと数日になりますが宜しくお願いいたします
オペラシティは最終日24日に行きます。
ククイカフェは23日0時までです
オペラシティ プロジェクトNの展示にあたるメモ(06/07/26) オペラシティの展示にあたり担当学芸員の堀元彰さんに展示プランと一緒に僕が提出したメモ。このテキストと展示プランと作品が、材料になってリーフレットやホームページのテキストを書かれたのだと思います。別に読んでも良いし、読まなくても良い。
gallery5 山内崇嗣オリジナルグッズ by project N 27 ポスター四種類、シール、DVDなど売ってます。多分今はここでしか買えません。
あと、ナディフのgallery5さん山内コーナーを作って頂いて、展示にあわせて五冊ぐらい選ばせて頂きました。なんとなく制作の際に脳裏にあった本です。なるべく買いやすいものを選んでいました。
バルザックの「知られざる傑作」 長 新太「ふゆめがっしょうだん」 藤森照信「建築探偵東奔西走」 谷崎潤一郎「陰翳礼讃」 高橋由一
実はこのほかに、脳裏にあったものの現在入手しずらいの選べなかった本があります。展覧会カタログで、入手は簡単じゃないかもしれませんが、難しくもないかもしれません。。
万国博覧会の美術 再考:近代日本の絵画 美意識の形成と展開 未完の世紀―20世紀美術がのこすもの
結局、この本一冊一冊にコメントを寄せようかと思いましたが出来ませんでした。。。
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