2007/04/15 (Sun)
シンワアートのコンテンポラリーアートオークションを見てきた。 そういうオークションも、ちゃんと見たのは実は初めて気になる作品もなって様子見と
気になるところ、
小林孝亘「stanly dog」 12,000,000円 想像以上に高値だった。この作品の現在の価格が知りたくて見に行った。 この作品は水戸芸の「絵画の物差し・絵画考」に出ていた様に思います。当時僕は学生で、大学に小林さんがレクチャーで来られて、僕がミニコミとか作っていて、興味を持ってアポとってインタビュー記事を書きました。その時載せた図版はこれで、そういう作品が今どうなってるんだろうなぁ?と思いました。(インタビュー内容は今読むと相当恥ずかしい。あはは) もう一つの作品は割と大体そのままの価格というか、「stanly dog」という作品は小林孝亘が最初期、潜水艦を描いていた時から、今のスタイルへうつるころの作品で、そういう作品は見ていて面白く、今はスタイルも出来たけど、面白みをビンビン感じるものでもないとは思う。あと「stanly dog」の頃と比べて、一枚の作業時間は短く、絵の具の層は薄くなったとは思う。 今にして小林孝亘さんの作品見て思うのは、方力釣(ファン・リジュン)そんな感じで見られて受け取られているのかな?と思う。絵の具の質が面白いなと思う、しかしあくまで質や図像の問題で、支持体とか描き方そういう問題はあまりないんだろう。
石田哲也「野性」 6,600,000円 こういうのは、割り切って言えば、メイクドラマの価格って気がする、不器用で若い悲しい風景を描く画家が死んで、出版やTVで話題になると、、、多分、ここから価格がピンハネしないだろうし今が売り時だろうね。こういうのは出版社や画商の功績やシナリオ代で、今になって何もしなかった、親族や、古くに知り合った人が、色々話題をけしかけるのは野暮。
町田久美「sato-chan」 1,950,000円 僕はそんなよく知らないのですが、若い方の割に価格上昇率が高い気がする。
ほか、奈良美智とか、天明屋尚とか、一千万越えしてた。一つの作品で、一千万越えしたら凄いもんだなと思う。しかし天明屋尚の作品がそこまで価値付くかな?って結構疑問と同時に色々なセールススキルを感じた。 こういうのって、高値で売れても基本的にコレクターが手放すものが多く、作家の収入にはならないのだけど、これからの新作の価格のつり上げ条件になるとは思う。 都知事選でも、石原は駄目だろう!って話題が出る割に、当選しちゃったりとか、話題にするけど投票率の低い層と話題にしないけど投票する層の投票率のあつさの違いがあるように、アートにお金が動くことでも、口は出すけどお金は出さない層と口は出さないけどお金を出す層がいて、一見話題を色々聞く割に、作品の価格が低いなと思う作品と、その逆の作品があった。 作品の価格は、こう結構な高値を打ち出せる条件って色々あって、必ずしも作家の力だけでなく、ジャーナリズム、契約画商の安定性と規模、作家にまつわるコレクターの善し悪し、輸出できる価値があるとか、、いろんな要素が絡んで価格ってあるなぁと思う。それは良くも悪くも80年代のNYCの画廊街で、ニューペインティングなどのセールスで、起きたようなこと。
斉藤義重の価格とかみてると長生きは得かな?と思った。
日本のアートのコレクター人口の頭数は昔も今も余り変わらないと思うけど、層が流動することがあって、高額にお金を出す人は出すようになった気がする。するけど、海外の人かもなぁ?とか思った。 不落札は、難波田龍起、堂本右美、宮島達男、 堀内正和、ジムダイン、篠原有司男の6点(120点中)とのこと、コレクター層の流動を感じる。 作品の価値の保証は、経済力や実力の幼い画商だと査定価値を安定して付けられないこともあるなぁと思う。あと日本画とか昔の銀座の画商界では、美術年鑑など基準に号幾ら、ある程度保険になる基準があるけど、ちゃんとした作家の保証人・鑑定人が出来る人がいなくなったりすると(将来的に画廊が潰れたとか)、コンテンポラリーで今は高値だけど、将来的に0円とかになる作品もあるよなぁと思う。
しかし、まぁ、アート界9割が悲惨ってのが現状かな?って思う。
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それで、ちょっと思ったけど、アートで、例えば国宝とか、よく「値が付かない」作品とかある、それでそんな作品が民間企業や法人などで、倒産したとしたら、その会社の持ってる全ての財産を査定して、返済資金に充てられることもあるとは思う。 そうなったら「値が付かない」と言われる作品にも価格が付くのかな?って思う。良くわからないが
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