吉舎町
名称
両備信用組合吉舎支店
住所
双三郡吉舎町
特徴
古くからの信用組合
展示作品
この赤色の格子模様のテーブルクロスは、この赤色の格子模様のテーブルクロスである。
設置場所
銀行内壁に設置
作品説明
絵画に使われるキャンバスは、木枠に布をはったものです。この布はふつう、白い帆布が使われますが、この作家は、様々なプリントが施された、カーテンや、服や、テーブルクロスに使われる柄物の布でキャンバスを作っています。そのうえに油絵で描かれた模様は、よく見ると、このキャンバスに使われている布の柄を拡大したものであることがわかります。
今世紀、画家は何を描くべきかで悩み続けてきました。それまで画家は、キリスト教や神話の、有名なエピソードを描いていました。しかしそのような題材は、もともと文学が題材としていたものだから、美術は、美術ならではの題材を描こうということになり、画家たちは風景画や肖像画を描くようになりました。しかし風景は光や風で次々と移り変わり、人物も長時間じっとしているのは大変です。そのうち一瞬一瞬を写しとるのに最高の働きをする、写真が発明されたりしました。そんな中で今度は、画家は絵画でしか描けないものを描くべきだということになりました。するとここで大きな問題に突き当たります。絵画でしか描けないものって一体何なのか、そもそも「絵画とは何なのか・・・」。
画家たちはいろいろな試みをしてきました。理論家たちもいろいろと考えました。中には、絵画とは何かを探るため、無駄なものをどんどんそぎ落としていって、最後には「白いキャンバスを壁に掛ければ、それでもとりあえずは絵画になる」という意見まで出てきました。結局、「絵画とは絵画である」としか言えないんじゃないの?ということになるんでしょうか。でもそれじゃあ答えにはなりません。
この作家は、そのようなことを作品によって示そうとしています。「キャンバスも絵画のうちかもしれないけれど、絵画はキャンバスではない。でもキャンバスなしの絵はありえない。じゃあ、キャンバスをキャンバスに描こう。」
こうして出来たこれらの絵は、絵画についての絵画なのです。
展示備考
(1) 絵の表面に触れてはいけません。
(2) 屋内に展示すること。
(3) 屋内でも、水場の近くや、砂ぼこりなどの立つところには展示してはいけません。
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