高校になれて、高校生活は退屈にしていました。高校はわりと新設校だったのか卒業生の金沢美大の方とかよく来られました。しかし何時も来られる先輩は「絵が好きです」とか言ってくれる先輩ばかりで、あんまり興味は持てませんでした。
　しかしある時、来たのです。ちょっとカッコいい先輩が、勿論僕のクラスメイトも胸キュン。顔立ちは若い頃のテレント・スタンプのようで美形、フレペのポロシャツにモッズコートちょっとお洒落、お宅に伺ったらターンテーブルまである。僕の想像上の美大生でした（笑）。お名前は岡島さん。確か高校1年のころあった東京スカパラダイスオーケストラのライブで、彼が入っていたバンドが前座をやったりして、即効彼らと友達になりたーいと、僕やクラスの女子とか思いました。そのバンドは金沢美大生と金沢工大生と金沢大学生のバンドのようでした。僕のクラスの女の子も興味を持っていたので、彼女たちも良く声をかけていたようです。大体大学生ぐらいで女子高生に声掛けられて無視出来る人がいるでしょうか？できないはずがありません（笑）。そのクラスメイトの女の子達と中が悪くもなかったので、それなりにその大学生たちと知り合っていくのでした。

　その大学生達が良く寄り合うお店が、高校の帰り道バスで途中下車したところにあったので、何度か行きました。そのお店は昔「めんたんぴん」と言うバンドをされていた方がされている。バー+音楽スタジオでした（現在は音楽スタジオのみ）。その辺の界隈で大体当時の文化系大学生に知り合っていって、ニューアカがどうのとか、ニューウェーブがどうの、って話を聞いてたような気がしますが、本当に流す程度にしか僕は聞いてなかったし分からなかったんだと思います。

　その大学生つながりで、昔暗黒舞踏団に居て金沢に流れて来た。山本萌さんの金沢舞踏館にすこし出入りするようになって、公演のお手伝いなどしました。僕自身はあんまり舞踏に興味は無かったのですが、高校でやってたアカデミックな技術の習得は退屈でしたし、ジャンルは違えど実践する手続きを知りたかったので少々手伝っていたりしました。そのとき学んだことは、今になって少し役にたったんじゃないかと思います。でも凄い迷惑かけたり怒られたり大変でした。

　そのときに知り合ったヴィヴィアン佐藤に今でも、たまに出会うのは不思議なものです。あと同時の大学生繋がりで、金沢工大で教えているアズビー・ブラウンさん（金沢にいて、美術やってる方の良心ですね。）と知り合う機会があれば、その時の興味や世界も、わーっと広がっていたのではないかと思います。