幼いころ筑波の科学万博とフジテレビが企画した夢工場に行ったことがある。前者は、家族旅行、後者は町内会のくじ引きで僕が当てて一人日帰りで行った気がする。
当時、バブルに上り詰めようとした日本のファンタジーな見せものだったと記憶する、しかし何か消費することで、何がキラッとした見世物を、本当は作り物で偽者なんだけど、お金を使えば使うほど、それがキラキラとみえる何かだったように思える。勿論そんなに、家族旅行に行くだけで当時の親達は精一杯で、科学万博の中を動き回るお金の余裕も体力もそんななかったきがするし、くじ引きで当てた夢工場もそんなにアトラクションに廻れるものでもなく、なんとなくお土産とか買って疲れて帰ったような憶えしか記憶にない。



今、知ってることの例え、ディズニー映画のファンタジアや、ペリー・アンド・キングスレイの音楽のようなキラキラしたイメージは今も昔も大好きなんだけど、そんなもの想像の中だけで、現実ではハリボテのような作り物の世界の中で消費することによって感じるしかないのかな？って思ってきた。



初めて松浦亜弥の「トロピカール恋してる」のPVを見たとき、なんとなくキラメイて心弾んだ。



よみうりランドの松浦亜弥の握手会+ミニコンサートを見た日、開演前は嘘みたいに良い天気で友人達と食事し、開演後我慢できる程度の小雨の中、彼女の歌声を聞き演奏終了後彼女が控え室に戻ると、耐えられないぐらいの雨が振り出した、僕は握手会を待っていた、握手会の準備が終わり彼女が登場すると、雨が止んだ、参加者数が多かったので、彼女の途中休憩で再び壇上から消えると再び雨が振り出した、握手会再開再び雨は止んだ、自分の番も廻ってきて彼女と握手できた、しかし流れ作業なのであまり目と目を合わせてちゃんと握手と言うよりは、夜勤のパン工場のバイトのような流れ作業だった、彼女を目の前で見た、見覚えは殆どない、ただハムスターみたいな小動物を撫でた時のような、とてもとてもやわらかい表面のなかに、少し硬い骨を浮き出して感じるような触覚は今でも覚えてる。
その後退場後出口で何人かの友人を待ちわびた。みんな揃ったころ大雨が振り出した、それはその日の握手会が終了した時間でもあった。
何かモーゼが海を割り開いたような奇跡を見たような気がした。舞台装置でもなんでもない、舞台はうらびれた遊園地のステージしかない。僕らは土砂降りの中帰った。



今日、松浦亜弥のファーストコンサート最終公演＠東京国際フォーラム「ファーストデート」を見た。僕はハロプロの、否アイドルのコンサート会場に行くのは初めてだった。同行していただいた方がいろんな経験をされてて、「サイリウムはマスト」とか言われ、それも一つのお約束や呪いの気分で、会場で買ってみた。しかしサイリウムは何か僕の中では昔行った万博のような作られたモノっぽいディーテルが、余り好きでは無かったし、何か半信半疑な気持ちが正直な気分だった。しかしチープだが不思議な光を発する、それは、映画に出てくるレザービームやレザーブレードのような不思議な光。
演奏が初まり彼女が歌い、僕らがPPPHに会わせてサイリウムを振りかざす、初めその風景が何となく、正月の皇居である天皇陛下の参拝風景にも見えた。



しかしながら、いや本当に正直に彼女の歌は良い、正直なところ今も放心中で言葉が出ないのは正直なところだが、演奏中本当に
何度も、
何度も、
何度も、
感極まり涙しそうな時は何度もあった。
そして泣いた。



数曲歌った後に突然、五木ひろしさんのお母さんに黙祷を捧げはじめるシーンがあった。正直UFA的な力関係見え見えで、多分その場の誰もが「えっ、なんでその話題が？」と思ったに違いない。多分、僕らにとって五木ひろしさんのお母さんのことはなんとも思ってなかった気がするが、誰の死であってもつまはじきにしてはイケないし、第一誰でも死者を辱める行為は誰にだってしてはないらない。次の瞬間「yeah!めっちゃholiday」が歌われた。
しかし、異常に高揚した音楽と、誰かの死を思う話題が同時にある空間も、どういうことかと暫し考えた。



あと、しばしプログラム上、客席を静かになりたい時があって、皆を静かにさせるための松浦亜弥の行為やトークが、口元に指を当てたり、小さめで話そうとするブキッチョぶりも微笑ましい。そこを後藤真希だとしたら完成した非の打ち所のない切り替えしで行くものだろう面白く関心するが可愛いと感じるものでもないだろう。どうちもこちらで良いとこ悪いとこあるしアレなのだけど。ちょっと、うっかり気味でたどたどしいところが語り口魅力なんだよな。ただ、抜けてるようなだけの語り口って訳でもない。



大学の卒業式、クリエィティブな卒業式で銀色のテープや吹雪が花火のように飛び出す効果で演出されていた。当時正直シラけた。なんとなく大箱が廃れだした時代の小箱なクラブでミラーボールが寂しく空回りした風景に見覚えがある。キラめいたものは好きだけど、そのキラキラしたものは何かが違った。
今日のその会場でも同じ演出がされていた。銀の吹雪やテープが舞い踊り、シャボン玉が最後に吹き荒れた。恐ろしくトキメイて見えた、そして気づいた、吹雪やテープが舞ってるのでなくて、光そのものが、舞ってるものだと思えた。そんなことありえない、でもありえるのです。また客席のサイリウムもある能動的な光に見えた。勿論彼女も光ってる。彼女のは勿論恐ろしい才能を秘めてると今日も実感したが、そのコンサートの楽しさやファンタジーは彼女からだけで発するものでなくて、その会場に居た全ての人、客席やコンサートスタッフ、彼女のブレイン全ての想像と希望と期待をもってみた、光だと思う。



今回のコンサートのテーマ「ファーストデート」の演出は27歳の僕には恐ろしく奇妙で、すこし歪んだメルヘンな風景に見えた。十代の夢見がちな男子が想像するかわいい女の子を目の前に突きつけられた気持ち悪さ。舞台セットは、パステルカラーの巨大なジュークボックスに、ブランコ、滑り台、「絶対に解ける問題 Ｘ＝♥」の時は、きぐるみを来た大きなピンクの熊も出てきた。それを見て例えば漫画「AKIRA」のチヨコやマサルの子供部屋で暴れるぬいぐるみや、APHEX TWINのライブで登場した気持ち悪い熊（シルエットは可愛いきぐるみ、顔はリチャードのヲタ顔をはめ込んだ熊）のように見えた。



魔法と一口でいっても都合いいものばかりではない、ドラクエで言うとこの、べギラマ（攻撃系）べホイミ（治癒系）メタパ二（混乱系）パルプンテ（意味不明系）みんな出来たら不思議なんだけど、この世にある全ての魔法を全部受けたような気分。いや、ドラクエを引かなくともソレを意味することは本当にある。何故なら僕がそのコンサートでソレを受けてたのだし、その事を見たみんなは、わかってくれるだろう。



ステージが終演し会場が明るくなり、サイリウムの不思議な光が消えた。
何かの魔法がさめた気がした。



何かが走馬灯のように抜けて、何かが自分の中に入って来た気がした。



最近読んだ宮本茂の対談でこんなことを言っていた。

>天国と地獄の想像図を書いたとき
>天国ってぜったい白っぽくてタイクツだと。
>地獄はいろんなバリエーションがあって、
>結局、人間って、何がいいんだって言われたとき
>こたえられないようにできてるんだ。

僕らの住む、この世界では、限りなくいろんなバリエーションが恐ろしいディテールで繋がっていて、全体性をつかむことなんて既に不可能。まさにその言葉を引けば、この世界は地獄だとおもう。しかしこんなに、いろんなモノに接せられて、退屈だ！なんて思うことなんてない。地獄で生きるしかないと、ポジティブに実感させられる一日だった。



松浦さん、かわいい。お疲れー。



















　今から一年半位前ですね、田舎の姫路から東京に上京してきて、その頃は本当に何も知らなくて、何にもわからなくて。
「わたし、本当にデビューするの〜？」とか、
「これウソなんじゃん？」とか、
「きっと長い夢をみてるんだ。。。」とかね、毎日毎日色々考えてたりしてたんですけどね。
.
　でもわたしガンコですから、一回こうと決めたことはやんなきゃダメなんです！（笑）
　自分をね、信じて上京してきて、つんくさんと出会ったり、モーニング娘。の皆さんと一緒にハロープロジェクトに参加したりして、こうやってると。
　ウソなの？　とか夢なの？　とか考える間も無く何度も何度もステージで歌ったり、テレビに出たり。
　あと道を歩いているとですね、ラジオとか有線とかから自分の曲が聞こえてくるんですよ！嬉しいよ！？　
　メチャメチャ嬉しいですよ！　歩きながら私歌っちゃいますから（笑）
.
　でね、家に帰って、お風呂に入って、さぁ寝ようかな〜って思ってふと目をつぶるとですね、ステージから私を見る皆さんの応援してくれてる顔が、ファ〜っと思い出してきて、「あ〜私って歌手なんだ！歌を歌っているんだ！」
ってこう何度も何度も毎日毎日、実感しました。
　でね、気が付いたら、紅白歌合戦の出場も決まって！
　それでね、フワ〜って嬉しい嬉しいって思ってると、なんと、今ね、もっともっと嬉しいこと！
　自分のコンサートのアンコールを迎えています！！
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　でもねやっぱり、あんまりにもスピードが早いものですから。。
　あたふたしちゃってね、ドジしちゃたり、失敗しちゃったりね、泣いちゃったりしたこともあるんですけど、、、
　気にしない？　そう！　一回やったことを二回しなければ大丈夫？（笑）
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　色々なことがあって、、、色々なことがあったから、今ここに立てているので、本当に嬉しく思います！
　今日ここで出会えた人達のことは、一生忘れません！ありがとう！
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　。。。これは、、、夢じゃないよね！？！？！？
　みんなみんな、本当にどうもありがとう！！！






嬉しいよ、嬉しいけど、違う、嫌いとかそんなんじゃなくてー、好きだよ
みんなのことが、大好きだよーーーーーー！！