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wien-berlin-paris-lyon-nice-paris (2001) ドイツ編

Last Update : 2003/02/04

行く前から非常に期待していたベルリンは夜行電車でベルリンに到着、目的は街を知ること、見える風景が映画「ワイルドスタイル」で見かけるような町並みに見えました、なんだかcoolとかwowとか叫びたくなるかんじです。


ベルリンではまず5年程前に知合った現地アーティストのニナ・フィッシャー&マロアン・エルザニの御宅に暫く滞在させていただきました。何度かメールがあったけど実際に彼らに会えたのは非常に嬉かったです。彼らは今時のガイジンといえば今時のガイジンなんだけど、出会った頃は、甲殻機動隊が好きだとか言うからなんとなくウィリアム・ギブソンの話をして、ピチカートVが好きだと言うからサバービアスイートの話をして、日本のSPEEDなどアイドル事情に興味があるようだからモー娘。の話をするとか、彼らの興味から少しそれたことを話あうことで今まで色んな話をしてきたような気がします。アート話はあんまりしてなくてどうでもいい話の本当に多い気がします。その分色々交流ができたように思えます。クロイツベルクと呼ばれる下町あたりに住んでいて非常に魅力的な街でもありました。

彼らのフォローもあり地元のギャラリーや当時やってたベルリンの現代美術スポットを幾つか紹介して頂く、これが思ったより面白くない。タイミングが悪いのか何処へ行っても、金と力が関わりそうな社交辞令トークが多くて、ちょっとした余所者も歓迎するムードでなくてって何処でもあると言えば何処でもある風景なのだけど少しがっかりしてしまう。

そんな具合で現代アートなシーンには馴染めなかったもののむしろ、普通の出来事が楽しい。ニナの兄さんディックがマラソンマニアで、ベルリン国際マラソンにでると聞いて前日激励会として親しい間がらでパスタパーティで激励し翌日旗をもってみんなで応援に出かけたり。ベルリンでは色んな仕事を起こそうとする人が居て自作の3輪自転車の後にお客を乗せて街めぐりする人、お腹に大太鼓、肩にシンバルなど乗せて路上演奏歩きながら路上演奏する人のように肩に傘を背負いお腹に鉄板焼きの機材をつけてフランクフルトを歩きながら売る人など、自分の出来ることで精一杯やってるひとが魅力的でほほえましく思えた。当時ベルリンで一番新しいと言われる、PAN ASIAと言われる店にマロアンの誕生会と言うことで出向く、そこはアジアンフードの店だけど食材だけでレシビはその店オリジナルなものが多い、例えばトクヤンクンを頼むと、そうめんが入っていてクリーム仕立てになっているとか、「ダシ」と呼ばれる料理を頼むと、巻き寿司のから揚げがカツオ醤油仕立てのスープにつかり底のほうに何本か、きし麺が見え隠れしている、そんなレシピ感覚なるほどと思うし美味しかった。あと、どうもドイツでは普通に流通しているようだけど「コブチャ」が日本と全く違う、あの昆布茶にジンジャーエールを混ぜて冷やした飲み物、これがマズイ。

なんかベルリンを巡るうちで何か待てよ?!待てよ?!と思うことが多い、普通のケバブ屋や本屋でかかる有線のような音楽が気になる。同じように普通に街を歩く人の姿が気になる。なんとなく時代に取り残されたままなのか?それがリバイバルして最先端なのか微妙で正直はずかしくなくようなセンスが多い。でも全然僕はそんなこと言えるほどモテでもオシャレでも自称はできないにの何か気になる。僕もそうだけど貧乏人は貧乏人なりに品のいいスタイルを目指すといいと僕は思うのに、何かズレてるカルチャーギャップを感じることが多かった。

個人的に最高だと思うスポットを幾つかベルリンは建物を管理するより作るほうが懸命でそのぶん、スケーターには多分世界の中でも有数の魅力的な都市であるに違いない、ミースファンデルローエが作ったノイエ・ナショナルギャラリーと文化フォーラム横の広場が様々なバンク、ツルツルな床、適度なハンドパイプや階段が多く、街のスケーターがガンガンすべる姿は非常に気持ちが良かったし、羨ましかった。実はベルリンでスケートショップを探していて少ないものの見つかる店はあまり良いと思われる店は無かったのだが、その広場で声をかけたスケーターに問い合わせるとクロイツベルクにあると言われ灯台もと暗しと感じながら、そのお店「サーチ・アンド・デストロイ」に向かう。その店は東京のムラサキスポーツやストーミーより比にならないくらい小さいのだけど、店員の方が非常にフランクで色々話してくれて、空かした感じがなくて、ベルリンのスケートシーンはぐっとくるものがあった。

あとマロアンに連れて行っていただいた、ミッテのサッカーバーの様子が最高でした。毎週土曜日の午後ケーブルテレビでサッカー中継をやっていて皆オーダーしないで見たら帰っていく、マロアンもベルリンで特別な場所と言ってました。店員もサッカー服です。(写真中央の立ってる細身の男がマロアン)

ベルリンの中心地はミッテが繁華街なのでしょうけど、年々代官山のように洗練してされてく印象があった、洗練されようと向かうことは面白いけど、「洗練」自体面白くなくて、どこかそんな「洗練」さから取り残されたような場所、ギャラリーで言うとムラタアンドフレンズギャラリーやその周辺のお店が中々魅力的に見えた。

滞在時は初めは、ニナ達の御宅に居たのだが都合で途中からアーティストの柴田ジュン君のお宅に滞在させていただく。彼の紹介でさまざまな現地の日本人に会う。なんとなくウィーンにいたときから思っていたことだが、各都市それぞれ日本人コミニュティーがありその間では日本語や文化が非常に居心地が良いものだけど、そこに漬かっているだけだと現地の出来事には馴染めないし、それなりに努力が必要なのだと考えさせられる。

〆としてベルリンは想像したより豊かでないのだが成熟していて、都市の方は少し空かした印象をうけることが多かった。そこは面白くないと僕は思う。しかし、地理的にグループ的に少し外れたところでは面白いことは色々起きていて非常に興味深いのだけど、あまり異文化交流が起きていそうで起きてないように見えたことが少し残念に感じられた。