ほぼ完璧楳図かずおデータベース発見!その中で「楳図まんがのすべて」の「20のQ&A」のコーナーより引用
> 6.----好きなテレビ番組は!?
> やっぱりマンガだな。『アルプスの少女ハイジ』
> 『フランダースの犬』など。あと『日本歌謡選手権』も好きだ。
> 7.----好きな歌手は!?
> ぜったいダウン・タウン・ブキウギ・バンド。最高だよ。
楳図先生、自作自演のLP『闇のアルバム』 を出されてることからも歌謡曲好きは分りますが可成りノリノリな音楽がお好きなのですね。
> 9.----ヘアー・スタイルは!?
> ぼくのは楳図がりってやつ。自分でかるから、
> 床屋さんにはもう5年以上行ったことがない。
>11.----ニック・ネームは!?
> 今はないけど、子どものころマンガチックな
> 失敗ばかりしていたので、「マンガ」とよばれていた。
>13.----得意だった勉強は!?
> 英国数がにがてなのはキミたちと同じ。得意なのは美術だけ。
「楳図がり」楳図先生だけに『がり』が『狩り』に聞こえます(嘘)、子どものころのニックネームは「マンガ」凄いですね。「キミたちと同じ」って決めつけられても?しかし楳図先生、憂いやつです。
>15.----まんが家仲間は!?
> だれもいない。一匹狼なんだ。
天才は何時も一匹狼なのかもしれません。
面白すぎ!
僕のフェバリット漫画には絶対『わたしは真悟』が入ります。今までネットでもなんでも楳図かずおについて書かれた文章は読んできて中々『わたしは真悟』について書かれたことはあまりありません。しかしコノページに恐ろしい参考文献を交えて凄い綿密に書かれて驚きました。僕はこんなページを探してた。
『わたしは真悟』についての覚え書き
『わたしは真悟』は子供として子供にしかできない事の達成を遂げる第一部。どうしようのもなく子供の時間が終わりあらゆる問題を乗り越えてゆく、またその事ができる頃には子供の頃の興味はあっけなく忘れてしまう、しかし生きていかなければならない第二部。に分けられる物語です。
僕は高校生の頃、何となく放送部に入って構内放送で好きな音楽をかけて浮かれたり、スケートボードでほんのちょっとした溝を飛び越えて凄い飛んだ気分になってた時は、只放送番組のブッキングやスケートボードの板の上に乗ってるだけ、只なにかしてるだけで、何か凄いことを出来てる気分になったものです。またできてもないのに出来ている妄想は恐ろしく高い目標を僕に見せつつワクワクさせる何かを持たせてくれました。しかし現実大人の世界はなにかしらの速くて上手くて安い実力や能力が常に問われつつ能力のないものは社会から切り捨てれれ子供に戻ることも出来ないので、人間だれでも何時かその大人の能力を身に付けて行かないと生きてはいけません。また大人の社会も常に安定したものではなく人間関係やパワーゲームなどによって不条理なことも多く身に降り掛かることもあるし、自分自身が正しいのか可笑しいのか分らず何かしらの方向へ目指したり流されてどうしようもならないことや、訳の分らないことが起きるものです。『わたしは真悟』の2部に出てくる登場人物、真悟、悟、真鈴たちもどうしようもなく子供のころの時間が終わり各々の道で色んな出来事に揉まれながら困難を乗り越えてゆく。また同時に子供の気持ちとその時の願望も忘れてゆく。
僕が楳図かずおの『わたしは真悟』について、特に他の楳図かずおの大作と違って好ましく思うのは、主人公たちが(楳図のどの漫画にもあるような)どんなに不条理で困難で絶望的な出来事が起きても何処かで希望を持った行動を忘れないで何処かへ向かうところです。またその行動の為に起こる悲しいできごともまた悲惨な風景の様には見えない何か、只残酷に人が死んでいってる訳でもなくて、死ぬ登場人物にも何か生きて行く能力がなかっただけでなくて天国ではない何処かへ向かう意志のようなものを感じます。お話の中では具体的に彼等が何に希望をもって何処へ行こうとしてる又は何をしようとしているのか?は、分りませんが、僕が魅力的に感じるのはどんなにこの世界が渾沌としようと常に動く意志を持って信じる希望の果てを追い求めて動くことを感じてなりません。
(補足)
第一部の魅力と被る形で僕のなかでは、広末涼子の『20世紀ノスタルジア』もまた興味深いです。物語りと関係ない扉絵やデジタル感覚の手書きポリゴンや手書きドットも魅力です。(2000/29/11)