2004/07/11 (Sun)
僕は洋風なモノが好きです。先進国であれ途上国であれ民族的なものでなくて、あくまで洋風です。なんだか異国な不思議さがあってでもなじみ深いというか?
初めて海外に行くまで僕は洋風のカレーライスは国際的な食事で何処ででも食べられる料理だと思っていました。いって驚いたのはカレーライスがないこと、しょうがなく食べたくなって、中華料理でカレー味の炒め物を食べても、インド料理屋でナンで食べるカレーを食べても何か違う。
洋風のものって結構色々ありますね、洋楽(ABBA、SWING OUT SISTER、バート・バカラック)や、洋館(伊東忠太)、洋食(カレーライス)、洋画(熊谷守一、岸田劉生)、そういうものは海外に行けば自然と自然にありそうで、あんまりない。むしろ日本にしかないのかもしれない、自分にはそれが身近で自然なんだけど、そうなると、ドメスティックな文化がやたら奇妙なことにもみえてしまう。
そんなことを思いつつ、洋風な文化って大好きだなと思う。
文庫本の本だなを中心に整理した、僕はそんな本を読んでもないし持ってもないのだけど整理したら、驚いたことにいや案の定、一番多い本は、楳図かずおだった。朝日ソノラマの怖い話のシリーズは案外そろっていないのでなくなる前にそろえたい。いまないモノは、1,6,8,9巻。
僕は、こういってはなんだけど、いままで読んだことのあるもので、一番好きで、すごいと思う漫画は、楳図かずおの「わたしは真悟」だと思っている。
時期的に、ユリイカで話題が多かったからとか、僕の好きな岡崎さんが好きだから好きだからとか、とかそういう訳でもなく、いや岡崎さんも知らないころに読んだ気はする、といっても、初めて読んだのは大学に入った頃だったと思う。それまで、食わず嫌いで持つウメズのイメージは絵の癖が強くて、日野日出史や、下手したら水木しげると、そう変わらない怖い漫画家と思っていた(いま思うと全く違う)、漂流教室や、まことちゃんは有名だけどそんな好きではなかった(いまもそれはそんな好きではない)。わたしは真悟を読み出して、こんなロボモノがあったのか!ラブモノがあったのか!と思いつつ切なくなってしまう。またそれまで読んできた漫画、たとえば大友克洋のAKIRAは「わたしは真悟」のオマージュだったのか!ということも驚いた(たとえばアキラの鉄男が米軍戦艦を乗っ取りSOLを打つシーンは「わたしは真悟」の真悟が船を乗っ取りロビンをねらって衛星の破片を飛ばすシーンは、まさにそれでしょう)、しかし、それも後から気づいたこと、「わたしは真悟」を通してそれまで興味もったものや、その後興味をもったことが、全然違う世界の物事だったはずなのに、どんどんつながっていく感じが気持ちいいなと思います。最近、そんなことで直感的に考えているのは、ウイリアム・ブレイクとウメズは似ているんじゃないか?とかウメズとフィリップ・K・ディック(全く読んだことはない)はつながるのか?と考えていたりします。
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